引っ越しも、市内や同一県内など、近場であればその日のうちにすべての作業を余裕で終えることができるでしょう。
午前中に荷物を積み込んだあと、そのトラックでそのまま転居先まで移動して、午後には荷下ろしが完了するはずです。
しかし、遠距離の引っ越しとなると、そう話は簡単ではありません。
たとえば、東京から福岡といった遠い地域まで引っ越しの荷物を運ぶ場合、1台のトラックがそのまま東京から福岡まで移動するわけではありません。
依頼主から預かった荷物を積んだトラックは、一度トラックターミナルまで行き、そこで大型のトラックに荷物を積み替えます。
大型のトラックには、福岡方面に向かう他のたくさんの家族の荷物も一緒に積み込まれます。
そして、その大型トラックが福岡に着いたあと、また小型のトラックに荷物を積みかえて、各依頼主の転居先に向かうことになります。
こういった運搬方法を「混載便」と呼びます。
いくつもの依頼主の荷物をまとめて大型のトラックで運ぶことで、運送のコストが大幅に下がるわけです。
しかし、この「混載便」には、大きな欠点があります。
それは、転居先に荷物が到着するまでに、4日~5日かかることがあるということです。
荷物をまとめて運ぶ大型のトラックは、ある程度荷台の荷物がいっぱいになるまで出発せずに、ターミナルで待機をしています。
たまたま福岡方面の荷物がたくさんあった場合には、すぐに出発することができますが、同一方面の荷物が少ない場合には、何日も待つことになるわけです。
このように、混載便を利用する場合には、待機や積み替えによる時間的なロスがあるために、荷物が到着するまで何日もかかってしまうことがあるわけです。
転居先に荷物が何日も届かないということになると、新生活のはじまりはかなり不便な思いをすることになります。
そんな不便な思いをするのはどうしても嫌だという人は、混載便ではなく「チャーター便」を利用するといいでしょう。
チャーター便というのは、荷物を積んだ小型のトラックでそのまま目的地まで走ってしまうというものです。
つまり、東京で荷物を積んで出発したトラックを、そのまま一気に福岡まで走らせてしまうということです。
このチャーター便を利用すれば、翌日には転居先に荷物が届くことになるでしょう。
ただしこのチャーター便は、混載便にくらべて料金的にはかなり高くなりますので、どちらの方法で引っ越しをするかは財布の中身と相談して決めるといいでしょう。